開発の力で事業を支える!CTOが語るバリュー発揮事例
noteは1年で様々な機能開発がされていますが、社内の体験向上やクリエイターがよりより作品を生み出す施策など、様々な方向での施策を実践しています。
自動テストの効率化やSEO戦略の強化、フロントエンドの刷新など、多岐にわたる取り組みが行われているのです。
今回の記事では、CTOである今が直近で行った事例の一部を紹介します。改善を続けるnoteの進化をご覧ください。
※ 社内発表の内容を一部変更して外部公開しております
今 雄一(こん ゆういち)
1985年北海道生まれ。千葉大学大学院工学研究科修了。ディー・エヌ・エーにてソーシャルゲームのサーバーサイド開発業務と運用を経験した後、2013年9月にnote入社。2016年1月にCTO就任。noteの立ち上げから関わり、現在もインフラからフロントエンドまで幅広く対応。
自動テストの時間短縮&コスト削減
noteのCTO、今です。
最初に紹介するバリュー発揮事例は、Stability Teamによる自動テストの時間短縮についてです。
デプロイ時の自動テストの時間を約10分から5分に短縮することができ、CIのSaaSコストも3割以上削減できる見込みです。
▲過去に行った改善。テストなどの改善は日々行われている。
開発が進むとともにテストの数も増加し、その実行時間も比例して長くなっていきます。定期的にテストの棚卸しを行い、最適化を試みていますが、今年は特に大きな成果を得ることができました。Stability Teamがこのような地道な作業を行ってくれているおかげで、快適に開発を進めることができています。
SEO流入の増加
続いては、SEOチームです。上記はnoteにおける検索トラフィックのグラフです。SEOチームの継続的な施策のおかげで、流入が年々増加しているのがわかるかと思います。
SEO施策は取り組むべきことが多く、環境変化やトレンドに追いつくのが非常に難しい分野です。また、それらの施策が本当に効果的かどうかがわからないことも難しいポイントです。
しかし、当社ではSEOチームの積み重ねた努力によって、着実に検索流入を増加させることができています。
実際の作業としては、サイトマップの送信タイミングや内容の精査、クローラビリティの最適化、Googleからのアラートへの迅速な対応、分析基盤の整備など、多岐にわたりますので、ここではすべて説明しきれません。
SEO施策では観測と分析が重要です。基盤を構築し、検索動向などを日々観察して分析する必要があります。Googleが発表するSEOのベストプラクティスをキャッチしつつ、適切なアクションを企画していきます。
また、環境ルールがコアアップデートで急激に変わることもあります。追い風になるときもあれば、逆風になるときもあります。そのため、素早い対応を行うために日々の観測と分析が欠かせません。
SEOチームの継続的な観測と分析が、現在の成果につながっていると言えるでしょう。開発に携わるメンバーに話を聞いたところ、「noteに良質な記事が集まっていることが何よりの要因です」と謙虚なコメントをいただきました(笑)。
▲SEOチームの取り組みについてさらに知りたい方はこちら
リリース作業の自動化
3つ目は、フロントエンドチームによるリリース作業の自動化促進についてです。
先ほどの自動テストと同様に、リリース作業においても確認事項が増えています。検証環境へのリリースや動作確認テスト、データベースの変更確認、A/Bテストなど、多くの作業が必要となるため、できる限り自動化することが望ましいです。
もちろん、もともと自動化されている部分もありますが、フロントエンドチームはさらに自動化を推し進めてくれていました。一見すると地味な作業のように見えますが、非常に重要なタスクです。
フロントエンドのNext.js移行
フロントエンドチームに関してもう一つお知らせがあります。noteでは現在、フロントエンドを刷新するプロジェクトが進行中です。初代はAngular.js、2代目はNuxt.jsで開発され、現在進行中の3代目はNext.jsへの移行です。
ウェブのフロントエンドは日進月歩で進歩しており、最新のパッケージやスタックを使用することで、性能改善やコスト削減を実現でき、セキュリティやバグのリスクも大幅に軽減できます。
フロントエンドの移行はすべてを一度に行うわけではなく、部分的に進めています。すでにエディターや記事表示など、移行が完了しているページも多く、実際にパフォーマンスが向上しています。
全体の移行が完了すれば、パフォーマンスのさらなる向上が見込まれています。
以上、駆け足ですが開発グループで行ってきた施策の一部をご紹介しました。このような基礎体力や基盤を整えることも非常に重要ですので、継続的に進化させていきたいです。
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